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1、コトラーのマーケティングをケアマネが語ってみる~龍カルロスの煩悩~1分間コトラー 001~003

令和に成りましたなぁ~

前回に記事で記したとおり、「1分間コトラー」で簡単にマーケティングを理解しつつ、ケアマネジメントに置き換えてみます

[rakuten no=”9784797366006″ shop=”book” kw=”1分間コトラー 顧客を虜にする戦略的マーケティング77の原則 西村克己”]

目次

1分間コトラー


001

企業のあらゆる部門が、顧客からの愛顧を獲得することに全力を傾けなければならない。

P・コトラー

マーケティングの勘違いが多い部分らしい
マーケティングは営業部門や総務部門、作業部門など個別に行うものではない
マーケティングは全社員、全部門で取り組むもの!と解説されている

僕は介護保険の特養というカテゴリーで仕事をしているが、あるご家族からこんなことを言われた
「あんたがた、コミュニケーション大事よ~」

???
何のことかと思っていたら、ある介護職員に伝えたことが、他の職員伝わってなかったということだった
案外よく起こることだ(よく起こってはいけないのだが・・・)

皆さんもこんな経験は無いだろうか?
あることについて窓口に問い合わせたら、散々たらい回しにされたこと
 「私は担当ではないので」
 「自分は夜勤だったので聞いてないです」
 「その日休みだったのでわからないですね」

こんな塩対応だと、あまり信頼されない
ウチの施設だと色々な職種が、一人の利用者に関わっている
介護職、ケアマネ、相談員、ナース、訓練員、管理栄養士、厨房職員、事務職員 etc・・・

我々職員から見ると、多くの利用者を抱えていることから、その何十人のうちの一人
しかし、ご家族から見ればたった一人の愛しい身内である

職員が休みとか職種が違うとか、全然関係ない
いやむしろ、○○施設の職員というひとくくりで見ている
その施設職員が自分の身内のこと、知らないというか知らん振りしてるような態度だと、腹が立つのは当然だ

その辺を意識すると、上記とは違った対応になる
 「わかりました、担当のものをお呼びしますね」
 「自分は夜勤なんですが、他の職員へ確認してみますね」
 「わかりました、お調べしますので少々お待ちください」

だいぶ印象変わる
コレだとご家族も安心できるのではないだろうか?
職員一人ひとりが、ご利用者とその家族を大事にしている印象だ
*ホントならすでに申し送り等で確認できていることが一番

コトラー博士が云っていることと何も変わらない
職種が違えど、全ての職員はご利用者から信頼を得ないといけない


002

市場シェアは過去に関する指標であり、顧客満足は将来に関する指標である。

P・コトラー

売り上げ至上主義で、人材育成を疎かにしたりすると既存の顧客はどんどん離れていく

最近では「バイトテロ」なんて言葉があるが、まさしくこの現象だろう
安価で済むアルバイトを中心に事業を行っていると、どうしても起きてしまう

「バイトテロ」は何も最近始まったことではなく、今までもあったことなのだろうが、SNSが一般的な昨今では、情報の伝達スピードも量も半端ない
あっという間に世間に知れ渡り、評判が落ちてしまう
一度崩れた信頼は、簡単に回復することは難しい
そもそも離れていく既存顧客を、新規顧客で埋めるのは至難の業だ

マーケティングでは、その企業の力を図るのに市場シェアを使う
まさしくそのデータは過去の指標だ

既存の顧客のサービス満足度が高ければ、リピーターになってくれる
その顧客がリピートする理由は、サービスに満足しているから
不満があれば他のサービスに移るだろう
だから、顧客満足度こそが将来の指標となるのである

介護サービスも同じだ
ケアマネは月に1回以上、ご利用者のご自宅を訪問し、自分の作成したプラン通りサービスが提供なされているのか、その提供されたサービスに満足しているのかをモニタリング(評価)する
ケアマネが必ずやらなければならない業務のひとつだが、もしご自宅を訪問して、担当するご利用者から
 「もうあのデイサービスには行きたくない」
 「あのヘルパーさんはちゃんとしてくれない」

なんて話を聞いたらどうだろう
もちろん認知症などの影響も考慮しなければならないが、自分が作成したプランにあるサービスの満足度が低ければ、変更することを大前提に色々調整を図るだろう
なので常々事業所を訪問し、サービス提供を依頼している事業所の様子を確認しているはずだ

一時はコンビニより数が多かったデイサービスは、どんどん淘汰されている
介護事業所は、自事業所のサービスを利用してもらっているご利用者やそのご家族に対し、顧客満足度を推し計っているだろうか?

僕もこの点に関してはまだまだだ
担当者会議などである程度の顧客満足度を計測しているが、その満足度が果たしてどの程度なのか、アンケートなどを用いた調査も今後必要なのかもしれない

介護サービスを提供する各事業所も、自分が提供しているサービスの顧客満足度について、振り返ることが大切だろう


003

勝者を決めるのは競合他社ではなく、顧客なのである。

P・コトラー

「勝者」などといった言葉を介護業界が使うと違和感がある
そう思っている方も多いだろう
しかし、介護福祉事業にも「勝者」「敗者」は存在する

近年、介護福祉事業者の倒産の報道をよく目にする
介護福祉事業者が倒産するとどうなるのだろうか?

ご利用者が困るのである

入所系施設ならなおさらだ
このご時勢、入所施設はなかなか空いていない
「介護難民」の誕生となってしまう

日本ではイメージ的に、人助けで金儲けしてはいけないという空気が漂っている

しかし、介護福祉は一人では出来ない
自分の生活もある
福祉事業は何も金持ちの施しではない

少子高齢化が進む日本でこれまで家庭内で行ってきたような介護を続けることが難しくなることは容易に想定され、国の大きな課題とされた

そうして生まれたのが介護保険

介護保険は、介護の社会化を目指して設立された
多くの職員を雇い、核家族化、独居が進むわが国の高齢社会の担い手として多くの事業所が生まれた

そんな事業所が倒産して一番に困るのは、その介護保険サービスを利用していた方々だ
地域の過疎化が進み、そもそも働き手がいなくて倒産したところもあるだろう
もしかすると地域の介護需要を見誤った結果かもしれない
倒産の理由は色々ある

しかし倒産した事業所は、介護を必要としていた方々にその手を差し伸べることが出来なくなる

それは、いわゆる「敗者」を意味するだろう

では介護福祉業界における「勝者」とはなんだろうか?

それは「存在し続けること」なのかもしれない

「存在し続けること」のためには、人手を集め、給料を払い、サービスを継続し、安定した運営を事業所は行わなければならない

「存在し続けること」が出来なければ、どんな崇高な志も消えてしまう

そして「存在し続けること」の意味は、介護福祉サービスを必要としている
ご利用者に委ねられている

コトラー博士の言葉に端的にまとめられている
我々の存在意義は、ご利用者に委ねられている
ご利用者に必要とされなくなったとき、「敗者」となるだろう


まとめ

今日は3つ
マーケティングって、数字を触ることじゃない
その数字に意味をもたらすことなのかな?

こんな調子で、だらだら書き綴ります
よくわからんけど?


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この記事を書いた人

本名:玉城竜一
沖縄で介護福祉の仕事をしています
福祉介護について色々な情報発信を書いてます
僕の煩悩と妄想にお付き合いくださいwww

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